2024.06.14 【オーディオ総合特集】アキュフェーズ 純A級プリメインアンプ「E-700」 最上位機の技術踏襲

E-700

 アキュフェーズは、4月に純A級プリメインアンプ「E-700」(税込み94万6000円)を発売した。プリアンプ最上位モデルに採用していたボリュームコントロール「バランスドAAVA」を最初に搭載した「E-650」(2017年発売)の後継モデルとなる。創立50周年記念モデル「E-800」の技術を踏襲しながら最新の回路と高品質な素材を投入し、音楽性と信頼性、機能性を追求した。

 E-700はバランスドAAVAにより、演奏のみずみずしさを損なうことなく音量を調整する。パワーアンプ部にはバランス回路「インスツルメンテーション・アンプ」を採用し、ノイズの影響を抑えながら理想的な電力の増幅を実現した。

 「バランスド・リモート・センシング」や「半導体スイッチ」による出力インピーダンスの低減で、スピーカーの制動に影響を与えるダンピング・ファクターは1000を達成。電力増幅段にはパワーMOSFETによる4パラレル・プッシュプルのA動作を使用し、あらゆるスピーカーの能力を引き出す。

 デジタル入力ボード「DAC-60」を装着すればデジタル音楽信号の再生ができるほか、アナログ・ディスク入力ボード「AD-60」の装着でレコード演奏もできる。

 E-700のフロントパネルのボタンからインピーダンスの切り替えとサブソニックフィルターのオン/オフも可能。プリアンプ部とパワーアンプ部を独立させれば、セパレート・アンプとしても活用できる。ステレオ・パワーアンプを1台増設すればバイアンプ接続も楽しめる。

 6月下旬にデジタル・チャンネル・ディバイダー「DF-75」(同107万8000円)を発売する。従来の40ビットタイプに対し、64ビットタイプのDSPを採用したことで、フィルターの演算精度が大幅に向上した。カットオフ周波数も従来の59ポイントから3101ポイントに増やし、適切な周波数帯域をスピーカー・ユニットに割り当てられるようにした。高品質な素材を使うことで、理想的なマルチアンプ・システムを構築できるようになった。