電設資材は、発電所から変電所を経由しながら電気を使うそれぞれの設備まで電気を供給し、有効利用するための大切な役割を担っている。技術や製品の進化も早い。するインフラを支える。

　電設資材を電力供給面から捉えれば創エネ、省エネ、蓄エネに貢献する太陽光発電、蓄電システム、HEMS（ホーム・エネルギー・マネジメント・システム）、BEMS（ビル・エネルギー・マネジメント・システム）、CEMS（コミュニティ・エネルギー・マネジメント・システム）などのシステムがある。

　さらに省エネシステムを制御するためにコンピュータシステム、配電制御機器、コントローラなどが活躍する。これらの設備をより高効率化、省エネ化するため高効率産業用モーター、産業用インバータ、LED照明などの製品が需要な役割を担っている。

　配線器具も多種多様だが、配電・制御盤の配線工数削減を実現するためねじを無くし、電線を挿入するだけで、スピーディに均質の配線が可能になる製品も普及している。

　ドイツが提唱する「インダストリー4.0」に端を発して工場のIoT化に関心が高まり「スマートファクトリー」として普及が始まっている。

　様々な電気設備や産業用ロボットや生産自動化設備をつないで稼働状況を見える化し、将来は生産設備による自己完結型の全自動化、無人化生産を目指している。スマート工場の電気設備も電設業界の新たなビジネスフィールドとして広がる。

　多様化する電設資材市場に向け各社は最新の特徴ある製品で市場にアピールしている。

　サトーパーツは、電設工事の現場作業性に優れた製品として、パワークリップに力を入れている。つかみ易くて外れにくいパワークリップの高圧タイプの売れ行きが好調。

　アイホンは、多様化するニーズに対応した集合住宅用インターホンシステム「PATMOα」の発売を予定している。

　東芝ライテックは、無線で調光でき、信号線の工事が不要な「SceneLED（シーンレッド）」シリーズの高天井用LED照明の販売に注力している。

　品川商工は配線廻りで使用できるワイヤリングアクセサリの専門メーカーとして強電から弱電、通信に至るまで幅広い分野に向け絶縁キャップ、配線保護チューブ、配線クランプなど信頼性と実績のある製品を多く取りそろえている。