2024.06.26 【COMNEXT特集】レクシスネクシス・ジャパン 特許情報分析ソリューションなど 2つのクラウド型サービスを紹介
PatentSightの画面イメージ
法令や知財(IP)情報などのデータベースや支援ツールを手がけるレクシスネクシス・ジャパンは、1999年に日本でオフィスを立ち上げ、世界150カ国以上で事業を展開する。COMNEXTは今回が初出展となる。
展示の目玉となるのは、世界中の特許データに基づく特許情報分析ソリューション「PatentSight(パテントサイト)」と、全世界で出願された特許や標準規格書のデータを活用して戦略的なビジネスの意思決定に役立てる「IPlytics(IPリティックス)」の二つのクラウド型サービスだ。
パテントサイトは、企業の知財への取り組みのほか、企業価値の開示や知財戦略の立案、知財部門と他部署や投資家とのコミュニケーション施策などを活発化する情報を可視化してチャートで提供する同社の主力サービス。
特許文書などに引用された数や、どこの国で権利化されているかといった情報から特許の相対的価値を割り出し、企業が持つ製品群全体の中での位置づけを把握できるようにする。過去20年の特許情報を収録し時系列で分析でき、買収候補企業の価値やリスクを効率的に評価することも可能だ。
これまでは企業の知財部門で利用されるケースが多かったが、事業計画や戦略の妥当性を判断する指標としても活用が広がっているという。同社IPソリューションズ部門営業統括の齋藤昭宏氏は「これまでの開発投資額と得られた特許の価値をグラフで視覚的に見ることができ、さまざまな事業判断を支援できる」と説明する。
IPリティックスは、知的財産情報のプラットフォームとして、1億2000万件の特許文献や、400万件の標準規格書・標準化寄書をデータベース化。SEP(標準必須特許)と宣言された約58万件のデータも蓄積しており、データベースと照らし合わせて、新しく開発した特許がSEPに抵触するかどうかの判断を支援する。データは常に最新化されており、齋藤氏は「特許申請前に訴訟リスクを回避することができる」と話す。
両サービスはそれぞれ単体で使えるが、二つを掛け合わせることで「自社の強みや研究開発を進めるべき領域が明確にできる」(齋藤氏)として、幅広い業種に訴求を図る考えだ。