2024.09.10 【コンデンサー特集】双信電機 フィルムコンデンサー、産機・再エネ分野など展開

フィルムコンデンサー

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 双信電機は、パワーエレクトロニクス事業本部でノイズフィルターやコンデンサーなどを展開。コンデンサーは、産業機器や鉄道、再生可能エネルギー関連などの分野向けに各種フィルムコンデンサーを取りそろえている。

 同社のフィルムコンデンサーは、主にインバーターをはじめとするパワーエレクトロニクス分野で使用されている。①三相交流電源用ブロックコンデンサー②平滑用コンデンサー③スナバコンデンサー④交流コンデンサー⑤共振用コンデンサーなどをラインアップし、平滑用やスナバ用を主力に、産業用の中・大容量分野向けの品ぞろえを充実させている。フルカスタム対応や小ロットからの生産対応が可能。評価試験設備も充実させている。

 同社の平滑用フィルムコンデンサーは、低インダクタンスで高周波でも使用可能。電源回路で整流後も発生するリップルを抑え、信号を平坦化する目的で使用される平滑コンデンサーは自己発熱も課題。同社製品は低損失で発熱も小さく、大電流を使用する産業分野にも対応する。スナバコンデンサーは、大電流・高電圧用途をターゲットに提案し、水力発電や太陽光発電、風力発電などの分野で採用実績を持つ。ダイオードとコンデンサーを一体化させたモジュールの提供も可能。

 フィルムコンデンサーのカタログ品ラインアップは、平滑は定格電圧600~1200V、スナバは600~2500Vを品ぞろえし、スナバはカスタム品では最大5000V程度まで対応する。

 同社は、フィルムコンデンサー事業拡大に向け、今後も新たな案件の開拓に注力する。特に今後の需要増が期待される水素関連や蓄電池システムなどに関わる設備を注力分野に掲げ、大電流・長寿命などの強みを生かした提案を推進する。

 同社ではさらに、キャスティングモールドコンデンサーの技術開発を完了し、サンプル展開を開始した。このほか、マイカコンデンサーも手掛け、航空・宇宙用途などに展開している。