2024.09.20 【電子部品メーカー/商社 ASEAN特集】ASEAN事業 各社、高付加価値化を推進
日系電子部品メーカー各社のASEAN地区現地法人は、自動車や産業機器、ICT機器、半導体関連などの高付加価値分野に照準を合わせた製造戦略や営業活動を強化している。
今後の成長が期待されるインド市場でのモノづくり体制構築なども模索されている。
近年のASEANでは、日系や欧米系などの外資系自動車メーカーやTier1などの投資が増加し、車載用部品の地産地消要求が強まっているため、日系部品工場でも、車載用部品を軸とした生産能力増強を図っている企業が多い。各社は、自動車業界が求める品質要求に応えるため、生産ラインの高度化に取り組み、高品質な生産活動に磨きをかけている。
ASEANでは半導体産業の集積化も進んでいる。特にマレーシア北部のペナンなどでは、欧米系をはじめとする主要半導体メーカーが数多く工場進出し、半導体の一大市場を形成しており、今後も半導体各社の大型設備投資計画がめじろ押しとなっている。このため、日系部品メーカーのASEANでの半導体プロセス用部品増産の動きも活発化している。
加えて、最近は「脱中国」の受け皿の一つとして完成品メーカーのインドへの工場進出が活発化しており、インドでの部品の現地調達要求も強まっている。
このため、ASEAN進出の電子部品メーカーや部品商社では、インド国内の販売拠点体制拡充とともに、インドでのモノづくり体制構築を模索する企業も増加している。