2024.10.24 【次世代自動車用部品特集】トーキン コモンモードチョークSC-XVシリーズなどに注力
コモンモードチョーク「SC-XVシリーズ」
トーキンは、バッテリーの高電圧化が進むEV/PEHVや、過酷な環境下で使用される産業機器の電力変換アプリケーションのEMC対策用に、AEC-Q200準拠、定格電圧1000Vのコモンモードチョーク「SC-XVシリーズ」を展開している。
SC-XVシリーズは、3種類のコア材質(ナノクリスタル/フェライトS15H/フェライト7HT)による4シリーズ(SCF-XV、SCR-XV、SCT-XV、SCN-XV)で構成され、5種類のコアサイズ(コア外径19/25/29/35/39ミリメートル)、2種類の形状(縦型/横型)により全331仕様のラインアップを用意。抑制したいノイズ周波数に応じた効果的なEMC対策を可能にしている。主な用途は、オンボードチャージャー(OBC)、電動パワーステアリング、電動エアコン、DC/DCコンバーター、ワイヤレス充電システムなどが挙げられる。
車載用メタルコンポジット・パワーインダクターも展開中。車載向け標準ラインアップの「MPXVシリーズ」(使用温度上限155度)に加え、さらに使用温度上限を180度まで高めた「MPEVシリーズ」や、独自の端子構造によって50Gの耐振動性を実現した「MPGVシリーズ」(使用温度上限155度)など、耐振動性や耐高温・大電流が求められる車載ECUのDC/DCコンバーター向けにラインアップを取りそろえている。用途は、e-Axleやエンジン周辺機器、高出力モーターなど高い耐振動性が要求される車載モジュールや電動ウオーターポンプ、電動パワーステアリングなどが挙げられる。
また、ノイズ抑制テープ「EST」シリーズを今年販売開始した。ビニールテープのように巻き付けが可能で、スペース的にEMIフェライトコアの取り付け不可能な箇所への使用が可能となっている。インフォテインメント関連やインバーター用ハーネスなどに巻き付けることで、ハーネスからの放射ノイズを抑制できる。