2024.10.28 【半導体製造装置特集】TOWA コンプレッションモールド装置「CPM1180」展示会などでPR

コンプレッションモールド装置「CPM1180」

 TOWAは、AI(人工知能)、EV(電気自動車)、自動運転など拡大が見込まれる市場で半導体組み立て分野におけるモールディング、シンギュレーション工程を常にリードしてきた。産業社会が求める技術開発を根幹に、顧客ニーズの4分の1歩先を見据えたクオーター・リードに徹した新製品・新商品の創生を推進し、新たな市場を形成してきた結果だ。

 同社は半導体製造において、主に樹脂によって半導体チップを保護する工程を担う半導体モールディング装置・金型の世界シェアトップ。半導体モールディング装置では、ニーズに応える超大判PLP(パネルレベルパッケージ)成形を実現するコンプレッションモールド装置「CPM1180」が動き出している。

 同製品はパネルを効率よく活用することができ、エポキシ樹脂を用いた低コストでの基盤製造用装置として応用展開することも可能。継続して引き合いが強く、展示会などに出展しPRを強化していく。

 生成AI向け半導体などのチップレット製品で必ず使用されるHBM(高帯域幅メモリー)で求められる高い樹脂充塡(じゅうてん)技術に対応して導入が進む「CPM1080」も注力製品の一つ。樹脂の流動距離をゼロまたは最短にする低圧成形などが特徴。コンプレッションモールド装置として需要に対応する。

 同社はプライベートショーなどで注力製品をアピールする方針。ショーは来年春頃に韓国で開催する予定。韓国では、4月に取得した既設工場を改装中。年内には改装を終える予定で、新たな拠点を紹介しつつ、製品も提案する。昨年は国内でプライベートショーを開催し、好評を得ていたが来年には国内での開催を検討する。

 同社の岡田博和社長は「HBMは大きく成長を見込める。当社の関連製品は2026、27年が需要のピーク。また、生成AI向けや高機能AI向け半導体のようなチップサイズが大きいチップレット(2.5D、3Dパッケージ手法)製品向けの機器は29、30年が需要のピーク。今後も5、10年後を見据えた開発に努める」と語った。