2020.06.22 【九州・山口版】この夏 おすすめの曲・番組 KBC九州朝日放送「艶歌にっぽん」
長くパーソナリティを務めている倉富さん
ラジオから流れる魅力 北海道や海外からリクエスト
KBCラジオの演歌の番組といえば、日曜夜の「艶歌(えんか)にっぽん」。長くパーソナリティを務めている倉富顕子さんに、番組について聞いた。
毎週日曜午後9時からの1時間の番組は、リスナーからのリクエスト曲を中心に紹介している。倉富さんが携わるようになって18年近くになる。話題の歌手がインタビューやメッセージで登場するほか、池田輝郎(キングレコード)のコーナー「イケテルの今昔うた暦」もある。
最近のリクエストでは春日八郎の「お富さん」といった懐メロや、氷川きよしがカバーしたシャンソンの原曲、池田さんの青春時代の名曲で海援隊など幅広い。演歌歌手が様々な曲を歌うようになってきたこともあるが、「時代やジャンルを超えてお送りするようになった。毎回勉強になっています」という。
リクエストから感じるのは「CDを聴くのではなくて、ラジオから曲が流れてくるのがいい、ということ」。発売前の新曲が流せるのも強みで、なるべくフェードアウトは避けている。
PCやスマートフォンで聴けるradikoが始まってからは、北海道や海外など遠方からもリクエストが届く。最近は歌手が来局しての収録はないものの、電話インタビューで福岡出身の氷川きよしや山内惠介が出演。生の声で「元気にしていると分かってうれしい」とリスナーを喜ばせた。
倉富さんは例年開催の「博多演歌まつり」をはじめ、司会としても活躍。短い時間の中で歌手の様々な面を引き出すインタビューが好評だ。KBCラジオの名ディレクタ岸川均氏(故人)からは「相手にどれだけしゃべってもらえるかが大事」と、インタビュアは黒子に徹することを教わった。番組でも曲だけでなく、プラスその人の魅力が伝わるように、既知の人でも聴いてみようと思えるよう心がけている。