2024.10.30 日立、4~9月連結は主要3セクターが増収増益
日立製作所の2025年3月期第2四半期(24年4~9月)連結決算は、日立アステモの再編などの影響で減収だったが、デジタルトランスフォーメーション(DX)や脱炭素などのグリーントランスフォーメーション(GX)関連がけん引し、主要3セクターは増収増益となった。
第1四半期から引き続き、デジタル分野の「デジタルシステム&サービス(DSS)」、エネルギーや鉄道の「グリーンエナジー&モビリティ(GEM)」、社会インフラなどの「コネクティブインダストリーズ(CI)」の主要3セクターが順調に伸び、特にDSSとGEMがけん引した。
2Q(6~9月期)の3セクター売上高は同11%増、調整後EBITA(利払い・税引き・一部償却前利益)は同23%増となった。連結合計では日立アステモの持分法投資損益の悪化で調整後EBITAは減少した。事業別にはDXやITサービスが好調なほか、エネルギーや鉄道が伸びた。家電関連は苦戦した。注力しているデジタル事業「ルマーダ」は、全体で同25%増となり、特にGEM分野での連携が進み同58%増と大きく伸びた。
通期連結業績見通しは3セクターで売上高1500億円、調整後EBITAで195億円上方修正した。連結合計では売上高1500億円、調整後営業利益200億円上方修正したが日立アステモ関連の悪化で調整後EBITAなどは据え置いた。コアフリーキャッシュフローは今年度を最終とする2024中期計画の目標を3000億円上回り、3年累計1・5兆円を超える見通しだ。
会見した加藤知巳執行役専務CFOは「2024中計の目標はおおむね達成できる見込みで、ルマーダ事業の成長と収益性の向上が全体の拡大に貢献する見込みだ」と述べた。