2024.10.31 三菱電機、4~9月連結は4%増収・営業益30%増
三菱電機の2025年3月期第2四半期(24年4~9月)連結決算は、円安の影響に加え、社会システムや電力などのインフラ分野と空調・家電などのライフ分野が大きく伸び、前年同期比4.1%増収、営業利益が同30.1%増となり、上期で過去最高を更新した。
会見した増田邦昭常務執行役CFOは「全体では期待していた線で着地した」と述べた。ただ、第1四半期から続きFAシステムが苦戦した。中国のスマートフォンや工作機械が増加したが、リチウムイオンバッテリーなどの需要の停滞が続いた。
FA以外の事業領域は増収増益で推移し堅調だった。空調・家電も好調で、欧州で空調機器の需要停滞はあったものの北米や中国を除くアジアを中心に空調機器が伸びた。円安も後押しした。利益面も価格改善効果で大幅に増益となった。
地域別には中国、アジア、欧州が前年同期比で減少したが、北米が大きく伸びたほか、日本も堅調だった。海外売上高比率は54%となった。
通期連結業績見通しは計画から変更しない。増田CFOは「FAは一部で需要回復しているが、全体では力強さが掛けており年度内は回復が見込めない」と述べ、FAシステムの収益を下方修正した。
半面で、自動車機器は収益性が回復していることから営業利益を上方修正するとともに、電力システムと防衛・宇宙システムで下期の需要が堅調に推移するとみて収益を上方修正した。下期は価格改善の取り組みなどを着実に進めていくことで計画を達成していく考えだ。