2024.10.31 富士通、4~9月連結は減収減益 ハードウエアソリューション落ち込む

 富士通の2025年3月期第2四半期(24年4~9月)連結決算は、ハードウエアソリューションが落ち込み減収減益となった。

 外部転身を含め人材最適配置を加速するため、幹部社員向けのセルフ・プロデュース支援制度拡充に約200億円を投じた影響で、通期連結業績予想は、営業利益を当初予想比200億円減の3100億円、最終利益を同140億円減の2120億円にそれぞれ下方修正した。磯部武司副社長CFO(最高財務責任者)は「忸怩(じくじ)たる思いはあるが、これからエンジンがふかせるようにしてきたい」と語った。

 国内・海外市場で展開するサービスソリューションは、日本国内でデジタルトランスフォーメーション(DX)やモダナイゼーション(既存情報システムの最新化)の商談が伸び、調整後営業利益は同39.8%増加。成長投資を拡大する事業ブランド「Uvance」の売上高は同30.6%増の2007億円だった。

 一方、ハードウエアソリューションは、前年に好採算のサーバー・ストレージ大型案件を受注した反動減に加え、円安による部材調達コスト増で同4.4%の減収。調整後営業利益は82.2%の大幅減となった。

 苦境が続いていたデバイスソリューションは、円安効果もあり増収増益に転じた。ユビキタスソリューションは24年4月に欧州ビジネスを終息し国内ビジネスに集中したことで採算性が改善し減収増益だった。