2024.11.01 村田製作所、4~9月連結は営業利益14%増・売上高9%増

 村田製作所の2025年3月期第2四半期(24年4~9月)連結決算は、AI(人工知能)サーバー向けなどITインフラ投資の拡大を背景に売り上げを前年同期比9%伸ばし、営業利益についても製品価格の値下がりや固定費の増加など減益要因もあったが、操業度の回復や円安効果もあり同14%の増益。

 全社売り上げの半分以上を占めるコンポーネント事業では、コンデンサーがコンピューター、モビリティー、スマートフォン向けで増加、インダクター・EMIフィルターもスマホ向けが堅調。この結果、同事業は同14%の増収。

 デバイス・モジュール事業では、高周波モジュールや樹脂多層基板がスマホやパソコン向けで堅調、コネクティビティーモジュールや表面波フィルターがスマホ向けで減少。リチウムイオン電池、電源モジュールなどのエナジー・パワーはゲーム向けが減少したものの同事業は同2%の増収だった。

 上半期を振り返り、中島規巨社長は、売り上げでスマホ向けの樹脂多層基板や高周波モジュール、コンピューター向けやモビリティー向けにコンデンサーが増加、収益面では工場の操業度上昇、円安効果、コストダウンなどが増益に寄与したと総括。

 また、自動車分野についても「EV(電気自動車)中心にモビリティー需要が不透明。EVは欧州で弱含みだが、モビリティーという観点からは、鈍化しているが期待市場であることは間違いない」と語った。