2024.11.08 リコー、4~9月連結は売上高8%増 東芝テックとの事業が貢献

 リコーの2025年3月期第2四半期(24年4~9月)連結決算は、前年同期比で売上高が約8%の増収となった。オフィスプリンティング事業でノンハードの弱含みなどにより、売り上げが減少したが、東芝テックとの開発・生産の事業統合、オフィスサービス事業の成長、円安効果もあり、増収となった。

 利益面は売上総利益はオフィスサービス事業の成長、体質強化や円安の影響などにより増加した。営業利益は、売上総利益の増加に対し、企業価値向上プロジェクトの一時費用の計上もあり、減益。「追加計上した企業価値向上プロジェクト費用を除くと、ほぼ期初見通し通りの進捗(しんちょく)」(川口俊取締役コーポレート専務執行役員)となった。

 セグメント別では、リコーデジタルプロダクツは、生産調整から回復、製品ミックスの改善により収益が回復した。7月1日付で東芝テックと設立した合弁会社のエトリアによる東芝テック向けビジネスが、想定通り収益に貢献。

 リコーデジタルサービスは、オフィスサービスがITサービス・アプリケーションサービスを中心に成長、ストック売り上げが同16%の増収となった。一方、オフィスププリンティングはノンハードが弱含みで推移し、減益要因になった。リコーグラフィックコミュニケーションズは、好調を継続した。

 通期連結業績見通しを修正した。売上高はオフィスサービス事業の順調な成長、円安進行もあり、上方修正。一方、営業利益は企業価値向上プロジェクトの追加施策に伴う追加費用の計上もあり、下方修正した。