2024.11.13 【Inter BEE特集】松栄電子研究所〈紙上参加〉 遠隔監視制御システムなどで実績

クラウド対応の遠隔監視制御装置MARSシリーズ

 松栄電子研究所は、国内の放送局向けに、遠隔監視制御システム、CNモニター、送信所リモコン装置などを開発・製造・販売している。

 自社で開発・製造できるのが強み。放送中継局用の遠隔監視制御システムは、北海道や東北、九州、沖縄などの民放テレビ・ラジオ局、FM局などで多数の納入実績がある。

 FOMA(3G)終了に伴い、民放の中継局の設備・システムの改修が本格化。放送局でサーバーが不要となり、4Gや5G対応のクラウドデータセンターの利用が増加する見込み。

 また、FM局の中継局も、山の陰で電波受信に影響を受ける局が多いとされ、遠隔監視制御システムの導入を提案していく。

 遠隔監視制御装置「MARSシリーズ」は電子回路やCPUボードなどのハード・ソフトまで自社内で製作。機能の追加、バージョンアップなど柔軟に応じる。今回、生産体制を整え量産化に対応可能となった。

 Webシステムは同社で管理・保守可能。放送局でサーバーの管理・保守作業が不要となる。

 今回、高速アナログ記録/表示機能が付いた。問題が起きた場合100ミリ秒間隔で記録され、サーバーで表示可能。オプションで本体にCNモニターを組み込めるようになった。単独でCNモニターを購入するより、安価で簡単に導入できる。

 そのほかの主な特徴は①接点監視・自動通報が可能。送信機に異常があった場合LEDが点灯する②LAN経由の監視制御に対応。各メーカーの送信機に対応できカスタマイズも容易にできる③共同監視も可能④クラウドにもオンプレミスにも対応できる--など。

 DTSインサイト(旧横河電機)製電波モニターと同社製CNモニターと接続可能だ。中継局からのデータは、データベースに保存。移行作業も受け付ける。

 ほかにも、生体信号を使った医療介護関連の機器や建築関連機器の研究開発も進めている。