2024.11.15 【5G関連部品特集】メイコー ベトナムに新製造拠点建設 ガラスコア基板検討も開始
新規開発品2-2-2ビルドアップ基板(絶縁層ABF+ガラス)
メイコーは、5G/6G関連市場向に技術開発を強化している。
主な提案製品・技術としては、高速伝送を可能とする高周波材料を用いた中高多層基板(サーバー、スイッチャーなど)向けに、IVH構造や、ビルドアップ層のパットオン構造でのプロセス開発を進めている。また、膨張係数の小さい高周波材料を用いたアンテナインパッケージ基板などを開発し、細線化、発熱に対応した厚銅化とキャビティー構造製品を展開している。
同社は、5G/6G関連製品ビジネスの展開では、各材料メーカーや大学との共同開発を実施しており、現製品の高性能化や高信頼性アプローチが可能であるのが強み。社内外技術を用いた新しいアプリケーションへの創造を行っている。
5G/6G関連製品向けの生産体制拡充にも積極的に取り組んでおり、ベトナムでは現在、新たな製造拠点として2工場を建設中。第4工場はメモリーモジュール基板や高多層・高密度HDI基板を製造予定で、2025年度から順次稼働の予定。ホアビン工場は中高多層・高密度ビルドアップ基板を製造予定で、26年度からの稼働を予定している。
同社ではこのほか、高周波対応として、ガラスコア基板の検討を開始している。また、ガラスコア両面板にとどまらず、有機材をビルドアップ積層させた構造検討とプロセス検討を実施。低膨張材料であるガラスコアを用いているため、熱によるゆがみが小さく、平坦性なども期待できることから、センサーモジュールなどにも展開できると考えている。
同社は、5G関連向けでは、スマートフォンや自動車、産業機器など各用途に合わせたアイテムをそろえ、多様なニーズに対応できるのが強み。今後も5G/6Gでの、さらなる高速伝送化や省エネ・省スペース化要求、放熱要求の高度化といった課題を解決するための技術開発に注力し、最適なソリューションの提供に努める。