2024.11.22 【はんだ総合特集】日本スペリア社 低融点鉛フリーソルダーペースト 耐衝撃性、大幅に高める
低融点鉛フリーソルダーペーストのTempSave B37
日本スペリア社は、低融点鉛フリーソルダーペーストの耐衝撃性を向上した「TempSave B37」と低ボイドタイプ「TempSave B58」を提案している。
電子製品の小型化、薄型、高性能化に伴い、耐熱温度の低い部品が搭載されるケースが増えつつある。こうした傾向は、はんだ材料にとっても無関係ではなく、従来の鉛フリーはんだよりも低い温度で実装が行える「低融点はんだ」の開発が急務とされてきた。
このようなトレンドが進む中、同社はTempSave B37を提供。低温実装を可能としながら、かつ、Sn(スズ)-Bi(ビスマス)系低融点はんだの課題とされてきた「耐衝撃性」を大幅に高めた。
製品の特徴は①耐衝撃②省エネ(はんだ付け時の電気使用量を20~30%削減)③ハロゲンフリー-の三つ。
Sn-Bi系はんだの弱点である「耐衝撃性」を向上。モバイル機器のような落下リスクの高い製品に最適という。また、200度以下の温度域で実装できるため、モバイル機器やウエアラブル機器などに採用される薄型基板の反りも抑える。
一方、TempSave B58は薄く、熱負荷に弱い基板のはんだ付けに推奨。日系家電メーカーに採用されており高評価を得ている。
特徴は①低ボイド②省エネ(はんだ付け時の電気使用量を20~30%削減)③ハロゲンフリー-の三つ。融点139度で、180度以下の低温での実装が可能。低温実装により、はんだ付け設備の電気使用量を削減する。一般的なはんだよりもスズの含有量が低く、Ag(銀)やCu(銅)などの貴金属も含まないため資材のコストダウンにも最適だ。
同社は来年に開催される大阪・関西万博のテーマ事業である「シグネチャーパビリオン『いのち動的平衡館』」にパートナーとして協賛。生命が息づいているからこそ金属接合材が求められると位置付け、同社といのちが関わり合いの深い関係にあると考え、協賛を決定した。