2025.01.22 【ネプコンジャパン/オートモーティブワールド特集】ネプコンジャパン 見どころ/事業戦略 レクザム

初出展の吸着用テープ除去機「Hummingbird-550」

独自開発の専用ヘッドで吸着用テープ除去を自動化

 レクザムは、基板実装されるコネクターなどに貼付されている吸着用テープを自動的に除去する装置、吸着用テープ除去機「Hummingbird-550」を初出展する。

 基板実装工程において、これまでは部品を基板上の実装位置に配置するために、マウンターヘッドの吸着ノズルで部品を吸着して保持・移動を行っていた。そのためコネクターやDIPスイッチなどの上面に吸着可能な平面部がない部品には、吸着用テープが貼付されていた。吸着用テープは部品実装後に不要となるため、手作業で一枚一枚除去していた。微細な部品上の吸着テープを除去するには1枚当たり数秒を要し、部品を破損することはもちろん、除去忘れや、テープが基板に付着することも許されず、基板製作のボトルネックになっていた。

 同社は月産120万枚を超える実装基板を製造しているなか、さらなる自動化・省人化に取り組み、このほど吸着用テープを自動的に除去する専用ヘッドの独自開発に成功した。

 専用ヘッドに除去用セロハンテープをセット、吸着用テープに押し付けて接着させ、特許申請済みの独自機構により端からめくる動作で除去する。吸着用テープは、除去用テープに貼り付いた状態で剝離するため、除去用テープを巻き取ることで吸着用テープを安定して回収するとともに、次に除去するテープを接着するための新たな粘着面を準備する。

 これを繰り返すことで、1枚当たり約1.5秒で自動除去が可能となった。ヘッドの移動速度は、X-Y軸とも500ミリメートル/秒。

 さらに、除去後に内蔵カメラで撮像して、残ったテープを画像処理で検出し、再除去するリトライ機能を搭載。もしもの除去ミスを低減できる。

 対象基板サイズは330×250ミリメートル(M型基板)、上下クリアランス80ミリメートル、インラインで使用できるよう搬送部を備える。