2025.01.23 無人の「空飛ぶクルマ」、上海上空でデモ飛行 中国イーハン、エアタクシー定期運航目指す

ウォンCOO

市民が見守る中、デモ飛行中のEH216-S市民が見守る中、デモ飛行中のEH216-S

 中国の航空業界スタートアップの億航智能(EHang、イーハン)は今月半ば、無人の空飛ぶクルマ「EH216-S」の商用に向けてのデモ飛行を上海上空で完了した。

 イーハンは今回、上海市内の龍華空港を離陸して黄浦江沿いのルートのデモ飛行を成功裡に完了させた。都市観光や小旅行といった商用飛行でEH216-Sの能力を実証しただけでなく、今後は低高度経済推進に向け上海周辺の長江デルタ地域でパイロットがいなくても完全自律型エアタクシーとして定期商用運航への道筋をつける、というのが同社の考え。

 同社は20年に消防用ドローンを発表したほか、物流でもeVTOL(電動型垂直離発着機)固有の特性を活用して被災地での食料品や医薬品の輸送など威力を発揮させようと活用範囲を広げつつある。

 イーハンのツァオ・ウォンCOO(最高執行責任者)は「EH216-Sは中国民用航空局(CAAC)から乗客輸送用の無人パイロットeVTOLとして世界で初めて型式認定や製造認定、標準耐空証明を取得した。都市型エアモビリティー分野参入の先駆けにしたい」と語った。(24日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)