2025.01.31 富士通、4~12月連結はハード落ち込み減収増益

 富士通の2025年3月期第3四半期(24年4~12月)連結決算は、ハードウエアソリューションが落ち込み減収増益となった。

 国内・海外市場で展開するサービスソリューションは、日本国内でデジタルトランスフォーメーション(DX)やモダナイゼーション(既存情報システムの最新化)の商談が伸び、調整後営業利益は前年同期比38.9%と大幅に増加。事業ポートフォリオ変革の柱と位置付ける事業ブランド「Uvance」は同30.1%の増収だった。

 採算性の改善により388億円の利益増につなげ、190億円を成長投資に振り向けた。磯部武司副社長CFO(最高財務責任者)は「Uvanceとモダナイゼーション、コンサルティングを中心に事業成長の拡大、加速を支えるための投資を進めていく」と話した。

 一方、ハードウエアソリューションは、前年のサーバー・ストレージ大型商談の反動減に加え、円安による部材調達コスト増で同4.7%の減収。調整後営業利益は61.9%の大幅減となった。

 デバイスソリューションは、円安がプラスに働き増収増益。ユビキタスソリューションは24年4月に欧州ビジネスを終息し国内ビジネスに集中したことで採算性が改善し減収増益だった。

 通期連結業績見通しは、ウィンドウズ10のサポート終了に伴う需要増でユビキタスソリューションの売り上げ拡大などを見込み、売上高を450億円増の3兆4700億円に上方修正した。