2025.02.27 【複合機&プリンターソリューション特集】東芝テック e-STUDIOシリーズ クラウドストレージと連携 RFIDライターにも対応

「e-STUDIO」シリーズ

 東芝テックは、複合機の「e-STUDIO」シリーズでフルラインアップをそろえ、クラウドストレージサービス「Collastorage(コラストレージ)」との連携による付加価値提案でビジネスを拡大している。「コラストレージサービスの機能拡張を進めるとともに、他社にないRFIDライター対応機で、新規領域を開拓していく」とリテール・ソリューション事業本部セールスストラテジーセンターの菊地義祝国内第二営業推進部部長は話す。

 e-STUDIOシリーズはカラー20枚/分から同75枚/分までフルラインアップをそろえる。オフィスへ出社するケースの増加もあり、大量印刷のニーズに応えたカラー毎分65枚、同75枚から同20枚まで幅広くラインアップしている。「Workstyle Renovation」のコンセプトで、複合機の利用シーンをオフィスに限定することなく、多様化するワークスタイルに対応している。

 クラウドストレージサービスと連携した付加価値提案を強化、コラストレージの機能拡張を図っている。「コラストレージの新規契約は前年同期比2桁の伸長」(菊地部長)と好調だ。コラストレージは、クラウド上でデータを保存するストレージサービス。テレワーク、社内など場所を問わず手軽にデータを共有できる。国内のクラウドサービスとしての強固なセキュリティー機能を持ち、地震や災害などに対するBCP(事業継続計画)対策としてのニーズも強い。特定フォルダーに保存したファイルをAI(人工知能)が自動的に解析し、抽出された情報をもとにフォルダー・ファイルを整理するスマートフォルダ機能などを持つ。

 また、e-STUDIOシリーズと連携する専用アプリケーションにより、クラウドに保存したデータを複合機で直接印刷することや受信したFAX文書をデータ化し、発信電話番号ごとに分けてストレージサービスに保存することもできる。

 今後も連携サービスを拡大していく方針。昨年10月にはアイ・オー・データのNAS「LAN DISK」と連携、LAN DISKに保管したデータをコラストレージ上で管理可能になった。

 新規領域を開拓する商品として、業界初のRFIDライターに対応したA3カラー複合機を投入している。「引き合いが増加している。RFIDにより、業務を大幅に効率化でき、基幹システムとの連携が可能。現在、製造業の引き合いが多いが、当社オートIDのスペシャリストとの連携を強化、小売業、物流業など幅広く普及を図っていく」(大西誠ソリューション支援担当グループ長)としている。

 同社では「特殊紙への対応などを強化してきた。サイバーセキュリティー、AI機能などをさらに強化」(営業企画担当野村護氏)する。