2025.04.03 親子で宅配の仕組みを学ぶ パルシステムの体験企画が活況
物流の順番をパネルを動かして考えている 前方のボードで説明するのが野々山氏
東京都稲城市にある物流とITの体験施設で、宅配の仕組みを学ぶ――。そんな「おしごと体験」企画が活況だ。主催するのは、食材宅配サービスを展開するパルシステム生活協同組合連合会(同新宿区)で、年間の開催件数は約80回に上る。3月末に開かれた企画を取材すると、親子が楽しめる工夫が散りばめられていた。
毎週計1000万点を超える商品を約90万世帯の利用者へ届けるパルシステム。今回の体験企画は物流センターで使われる仕分け機を生かした企画で、2023年から実施。小中学校の職場体験受け入れも含めて、これまでに延べ約1000人が参加した。
3月31日に開かれたプログラムに足を踏み入れると、15人の親子が参加。会場は熱気に包まれていた。
参加者はまず、クイズや動画を通じて宅配に関する知識を深めた。司会を務めたのは、生協の宅配の流れを把握する一般社団法人協働舎結(同国分寺市)の野々山理恵子代表理事で、集まった8人の子どもたちの声に耳を傾けながら企画を進行した。
野々山氏が小売りの流れを「売れる数を考える」「工場に注文」「工場から届ける」「売り場に並べる」「買い物」と書かれたカードに並べ替えさせるクイズを出して説明。子どもたちは目を輝かせながら聞き入っていた。
次に野々山氏は、小売りの流れを宅配の流れに並べ替えるように子供たちに指示した。「売り場が無いのにどうやって商品を売り場に並べるの」という質問が挙がると、野々山氏は「宅配では売り場に並べるのはカタログをつくる作業になる」と解説。その説明をきっかけに、自ら正解を導き出す子どももいた。
後半には、参加者が仕分けシステムを体験。物流を支えるセットセンターで使用されるベルトコンベヤーを縮小したシステムで、棚に並べた商品を送り先別に一つの箱にまとめる作業に挑戦した。
八王子市から参加した小学校の男子児童は「パルシステムの商品が毎週届くので、気になって参加した。仕分けシステムの体験をもう一回やりたい」と感想を話した。
今後は地域の商業施設と連携するほか、小中学校などからの職業体験の受け入れにも注力。「経済の血流」とも呼ばれる物流の未来を支える子どもたちに、仕事の魅力を伝授したい考えだ。