2025.07.15 パナソニック、理容師向けバリカンの新シリーズ グローバル展開を加速

グローバル展開を狙うプロ用バリカン「ER-XT70」

理容師が新製品で髪のカットを実演した理容師が新製品で髪のカットを実演した

新製品は細部もスムーズにカットできる新製品は細部もスムーズにカットできる

 パナソニックは、理容師向けプロ用バリカンの新シリーズ「THE BARIKAN(ザ バリカン)」を立ち上げた。第1弾の商品は、髪を切りそろえやすいよう刃の切れ味や使いやすさを追求したT字トリマーで、9月に日欧で同時に発売。バリカン事業のグローバル展開に弾みをつける。

 今回の新商品は「ER-XT70」。握りやすく視認性に優れたT字型のスリムネック形状で、額や耳周りなどの細部まで精密にカットできる。

 さらに、独自に開発した45度の鋭角刃と高回転のモーターを搭載したことも特長で、太い毛でもスムーズに刈りそろえることができる。仕上がりを自在に調整できるよう、パワーを2段階で切り替える機能も採用。東京都内で開かれた発表会では、理容師が新製品で髪をカットするデモンストレーションも披露し、性能をアピールした。

 サイズは、高さ15.7センチメートル、幅4.2センチ、奥行き3.7センチで、重さは約150グラム。価格はオープン。

 同社は、電気シェーバーの開発で培った技術力を武器に、1982年にプロ用バリカン事業を開始。理美容師を中心に高い評価を得て、日本とドイツ、フランス、イタリアでトップシェアを獲得するメーカーへ成長した。

 新シリーズを機に、活躍の機会が広がる理容師の利用を想定した販売戦略を重視。「バーバー(理容師)文化の発信地」として知られる米国市場への進出も視野に入れ、アジアを含めてグローバル市場を開拓することを目指す。

 パナソニックくらしアプライアンス社パーソナルブランドマネジメント部の川治久邦部長は発表会で、「バーバー(理容師)起点のブランドマネジメントに舵を切り、欧州での売り上げ回復と米国市場への進出を図りたい」と強調。プロ用バリカン事業の目標にも触れ、「2030年をめどにプロ用バリカン事業の売り上げ規模を100億円にしたい」と意欲を示した。