2025.07.18 「晴れの日」の電気代を安く 新電力のLooopが再エネ活用促進

17日から参加者が募集されている「晴れ割」

社長に復帰するまでの2年間は世界中をめぐっていたという中村社長社長に復帰するまでの2年間は世界中をめぐっていたという中村社長

 新電力のLooop(ループ、東京都台東区)は、晴れた日の電気代を安くすると発表した。太陽光発電由来の電気が多く発電される日の電気を割安に届けることで、再生可能エネルギーの有効活用を促したい考えだ。

 今回用意したのは「晴れ割」で、17日に募集を始めた。新しい電気の使い方として注目を集めそうだ。

 晴れ割は、まずは東京電力管内を対象に展開。全国展開も視野に入れていく。

 具体的には、日本気象協会の協力を得て、天気予報の専門メディア「tenki.jp」を活用。同メディアが東京エリアで晴天が予想した日に値下げする。第1弾の対象期間は、26日または27日のうち、指定した日の午前10時~午後1時59分。対象時間帯の電気代が1キロワット時あたり7円安くなるという。

 同社は同日に都内で開かれた経営戦略発表会で、再エネ電源の開発や系統用蓄電池の設置をはじめとする成長事業に力を注ぐ方針も打ち出した。電力小売りとスマートホームの両事業に加えて、デジタルプラットフォームやシステム基盤も強化する構えだ。

 創業者で6月に社長CEOに復帰した中村創一郎氏は「全自動で勝手に電気代が削減されていく。そういう社会を作っていきたい」と強調した。28年度売上高の目標は1000億円で、上場も視野に業績拡大を狙う。

 また、デジタル関係の取り組みでは、次世代のエネルギー統合基盤を構築するとともに、IT部門を戦略的に強化する計画。中村氏は「真のエネルギープラットフォ―マーとして進化していきたい」と意欲を示した。