2025.10.07 オープンAI、AMD製GPUを6GW導入へ 次世代「MI450」採用で演算基盤強化

 生成AI(人工知能)を手掛ける米オープンAIは6日、米半導体大手AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)とのパートナーシップを発表した。オープンAIは、電力規模で6GW相当のAMD製GPU(画像処理半導体)を導入する計画で、このうち1GW相当を2026年下半期から稼働させる。

 オープンAIは、AMDの次世代GPU「Instinct MI450」シリーズを採用する。GPU単体だけでなく、計算基盤全体としてAMDのラックスケールシステムを導入し、大規模AI演算の効率化と拡張性を高める。従来の米エヌビディア依存を緩和し、GPU供給の多様化を図るのが狙い。

 オープンAIは9月にエヌビディアとの提携も発表しており、10GW相当のGPUを導入するほか、エヌビディアから1000億ドルの投資を受ける計画を示していた。今回のAMDとの提携では、AMDがオープンAIに対し、業績に応じて将来株式を発行できる最大1億6000万株分の業績連動型ワラント(新株予約権)を発行する。

  AMDは、オープンソースの開発基盤「ROCm」を中核に、低コストで柔軟なGPU環境を提供しており、エヌビディアとの差別化を進めている。今回の提携により、AIインフラ市場の競争は一層激化しそうだ。