2025.11.20 EdgeTech+2025が開幕 生成AIによる開発現場変革などをアピール 多彩なデモも実施
多くの来場者で賑わったEdgeTech+2025=19日、パシフィコ横浜(横浜市西区)
組み込みシステムやIoTの総合展示会「EdgeTech+2025(エッジテックプラス)」(主催=組込みシステム技術協会(JASA))が19日、パシフィコ横浜(横浜市西区)で開幕した。前回を上回る329社が出展。エッジテクノロジーの最新技術や応用ソリューションなどが広く紹介され、午前中から多くの来場者でnにぎわった。
同展示会は、事業変革のためのエッジテクノロジーの最先端情報を一堂に紹介するイベント。今年の開催テーマは「生成AIで進化する開発現場。ものづくりは『AIと創る』新時代へ」。組込みソフトウエアメーカーをはじめ、半導体・電子部品メーカー、エレクトロニクス商社、ITソリューション企業などが多数出展し、生成AI(人工知能)を活用した現場変革への提案などを行った。
会場では、画像認識エッジソリューションや音声ソリューション、セキュリティーソリューションなどの各種エッジAIソリューションや、開発AIエージェント、組込み向け組み合わせ最適化技術、応用例などがデモを交えて広く紹介された。
東芝情報システムは、顧客成否の最適なセキュリティー実装をサポートする「組み込み向けセキュリティソフトウエア」や、移動体用の「自己位置推定ミドルウエア」などをはじめ、組み込み向け組み合わせ最適化の応用例として、量子インスパイア―ド最適化技術を組み込んだ自律移動ロボットを出品した。
立花エレテックは、オリジナルPoCの「EGNA(エーガナ)シリーズ」を活用した工場内環境モニタリングデモや画像認識デモなどを実施したほか、画像AIを用いてゴルフのパタースイングを分析する「パター体験デモ」なども実施し、来場者の人気を集めた。
電子部品メーカーからは、エッジAIサーバーを支える最新デバイスや、エッジAI端末向けのLPWA(ロー・パワー・ワイド・エリア)無線モジュール、小型二次電池などが展示・紹介された。ニチコンは、小型リチウムイオン電池「SLBシリーズ」を、各種エッジ端末での採用例とともに紹介した。
特別企画の「オートモーティブ ソフトウェアエキスポ」では、エッジテクノロジーの代表的な応用分野であるオートモーティブに焦点を合わせ、SDV(ソフトウエア・ディファインド・ビークル)開発を革新するためのソリューションなどが紹介された。
イーソルは、「Full Stack Engineering(FSE)」で実現するSDVソリューションを活用したデモを実施。専用のスマートフォンアプリを通じて車両に指示を与え、自動で駐車スペースから出入庫する自動バレーパーキングシステムなどを紹介した。
パナソニック オートモーティブシステムズは、EdgeTech+AWARD2025の「Edge Technology優秀賞」したISO/SAE21434準拠脅威・脆弱性分析ソリューション「VERZEUSE(ベルセウス)」を紹介した。自動車業界のサイバーセキュリティー対策要求に対応する製品で、開発初期段階脅威分析工数を従来の手作業比で最大90%削減できる。同社では従来から自社製品開発用にVERZEUSEを適用してきたが、「2026年から本格的に外販を開始する予定」(同社)という。
会期2日目の20日夕には、各社ブースで各社オリジナルのおつまみや飲み物を楽しめる「EdgeTech+フェスタ」も開催される。












