2025.12.03 ステンレスボトル回収、4年で21万本 タイガー魔法瓶

サーキュラーエコノミー(循環経済)への取り組み強化の一環として、今後も継続してステンレス製ボトルの回収に力を入れる

素材が明らかなステンレス製ボトルを回収するため、不純物もなく純度の高いステンレスを回収できる

素材が明らかなステンレス製ボトルを回収するため、不純物もなく純度の高いステンレスを回収できる

 タイガー魔法瓶は、メーカーを問わず家庭で不要になった使用済みステンレス製ボトルの回収、再資源化に2021年10月から取り組み、プロジェクト開始から4年で約21万1000本相当(約67.8t)を回収、再資源化した。

 年々、多くの人がプロジェクトに参加することで、直近の半年間では約6.6万本分の回収につなげるなど、知名度も上がってきた。地方自治体や企業、学校機関などと共に活動を行っており、今年は新たに山形県や同志社大学がパートナーに加わった。

 現在では全国500カ所にボトル回収ボックスを設置している。回収されたステンレス材・樹脂素材は新たな製品や工場内で再利用され、「サーキュラーエコノミー(循環経済)」の仕組みを支える。

 従来、ステンレス製ボトルが家庭で廃棄された場合、回収後の分別がリサイクル工程で大きな負担だった。

 このプロジェクトでは、素材がステンレスであることが明白なステンレス製ボトルを一定量まとめて回収することができ、不純物混入を抑えられるため、高純度のステンレスを得られる。

 プロジェクト推進担当者は「リサイクル専門業者での再資源化の際に、従来の多種金属が混在した状態からステンレスを取り出す場合と比較して、作業の手間を省ける」とコメント。専門業者の負荷を抑える仕組みとなっている。

 回収したボトルは、リサイクル専門業者によりボトル本体とせんに分けられ、ボトル本体からステンレス原料、せんからはPP樹脂(ポリプロピレン)原料がそれぞれ再資源化される。

 同社では、「年末の大掃除などで、もし役目を終えたボトルが出てきたら、当社設置の回収ボックスにぜひお持ちください」と呼びかけている。

 回収ボックス設置場所は、同社HP(https://www.tiger-corporation.com/ja/jpn/feature/sdgs/shop)で公開している。