2025.12.15 台湾テック企業がロボット向けソリューション提案 自動車のADAS技術をロボットに応用
Jetson向け開発者キットの展示
台湾のoToBriteは12月6日まで東京ビッグサイトで開催された国際ロボット展に出展し、AI(人工知能)ロボット向けの画像認識技術を紹介した。車載分野で培った高度な画像認識技術をロボット分野にも応用し、自律型ロボットの技術革新に貢献する。
同社は台湾・新竹サイエンスパークに本社と生産拠点を構えるハイテク企業。2013年の設立以来、画像認識AIを応用したカメラモジュールの開発に取り組み、Tier1サプライヤーとしてADAS(先進運転支援システム)向けに製品展開をしてきた。
今回の国際ロボット展では、ロボティクスを支えるシステムと開発者キットを展示した。特に注力したのは米半導体大手エヌビディアの組み込みコンピューティングプラットフォーム「Jetsonプラットフォーム」向けの開発者キット。Jetsonを用いてカメラによる画像認識ソリューションを構築するのに最適なキットを各種取りそろえ、手軽にビジョンAIのシステムを構築することができる。最大8台のカメラに対応し、275TOPSのAIパフォーマンスを提供する。開発者キットはJetson Orin Nanoのほか、同AGX Orin、同Thorなどに対応した製品を用意した。
同社のカメラモジュールはソニーセミコンダクタソリューションズのイメージセンサーを採用。データ信号の伝送を制御するSerDes(シリアライザ・デシリアライザ)技術では、米アナログ・デバイセズのGMSL(ギガビット・マルチメディア・シリアル・リンク)を採用している。GMSLはデジタル出力をシリアル信号に変換し、1本の同軸ケーブルで高速通信を可能にするソリューション。高精細な画像を撮像し、画像データを高速伝送することができる。
車載分野での実績を生かし、自律型ロボットなどフィジカルAIでのビジネス拡大を目指す。









