2025.12.17 家電・ガジェット、26年は安全性/AI実装にヒットの芽 マクアケ調査
マクアケは、同社サイト「Makuake」の2025年のヒット情報を発表した。今年、最も関心が高かった製品を紹介し、生活者の声と行動データを活用するリサーチサービス「Makuakeインサイト」を通じて、26年の家電やガジェットのヒット種を分析し、公開した。
同社は、累計応援購入総額1100億円以上、累計プロジェクト数4万7000件以上の新商品や新サービスに携わってきた。顧客ニーズを捉えたヒット商品が多く生まれた一方、近年は顧客ニーズの多様化が進んでいる。従来の大きな顧客セグメントだけではニーズの把握が難しくなっているため、Makuakeインサイトを通じて「誰が、なぜ、何を購入したのか」など個別の文脈を深く掘り下げ、商品企画の精度向上に貢献することを目指している。
25年は、応援購入総額が約152億円、サポーター数約104万人が集まり、5042件のプロジェクトを実施。年間応援購入総額が最も高かったのは、一つの原酒を20年熟成させる過程を楽しむキリンビールの「人生を共に生きるウイスキー」。次に、財布を手がけるステータシー(滋賀県大津市)の極限まで薄さを追求した財布「il modo Air(イルモードエア)」、インテリア家具や健康家電などを提供するCOFO(東京都千代田区)などが選定された。人工知能(AI)を搭載した商品なども注目を集めていた。
25年で最も応援購入総額の集まったジャンルは「バッグ・ファッション小物」。キャッシュレス決済が主流になってきているが、最薄最小の財布に関心が高まっているように、高機能な財布にも需要があることが分かった。次に「アウトドア」が選ばれ、「スマートフォン・タブレット・PCアクセサリー」、「インテリア・収納」と続いた。スマホ・タブレット・PCアクセサリーでは、家電・ガジェット系アイテムがヒットしていた。
家電・ガジェットを対象に、Makuakeインサイトを通じたサポーター向け調査を実施。家電・ガジェットを2万円以上購入しているサポーターを対象に、購買動機や潜在的なニーズを掘り下げた。
最も気になっている家電・ガジェットは「モバイルガジェット(イヤホン・モバイルバッテリー・周辺機器など)」となった。常に新しい機能を携えた商品が登場するジャンルのため、機能性や利便性に期待する声が中心になった。一方、モバイルバッテリーの発火・発熱などが社会問題化しているため、安全性も望まれた。
改善を望む家電の上位は「掃除・洗濯家電」「キッチン・調理家電」となった。キッチン・調理家電は、共通してスペースパフォーマンス(空間対効果)に対する要望が多かった。
AIを搭載してほしい家電は「キッチン・調理家電」「生活快適家電」「掃除・洗濯家電」が選ばれた。キッチン・調理家電は献立提案。掃除・洗濯家電は、汚れや生地のAI感知と最適な洗濯コースの提案を求める声が多く、家事の質向上に対してAIのニーズが高いことが分かった。








