2025.12.23 大阪公立大と未来医療機構、ヘルスケア分野の成果実装へ 連携協定を締結
調印を交わした未来医療推進機構の澤芳樹理事長(左)と大阪公立大学の福島伸一理事長
大阪公立大学と未来医療推進機構(大阪市)は22日、ヘルスケア分野での研究成果の社会実装を加速化させるため、包括連携協定を締結した。同日、大阪市内中之島の同機構本部で澤芳樹理事長と大阪公立大学(OMU)の福島伸一理事長が調印した。
OMUは12学部(現代システム科学域含む)、15大学院研究科を擁する国内最大の総合公立大学。OMUは総合力の強みを発揮し、同機構をサポート。同機構側と協力し、未来医療のスタートアップの育成のためのエコシステムを「大阪モデル」として確立していく。
澤理事長は「総合公立大としてのノウハウを提供してほしい。創薬の分野でも期待できる。文系の学生でも経営幹部となれる。COO(最高執行責任者)として育てることはできる」と強調。企業運営による人材育成で果たすOMUの役割に対して、期待感を示した。
同機構は、医療機関や企業、スタートアップなどが集積している未来医療の国際拠点となる「中之島クロス」を運営している。同機構のエコシステムの構築が中之島クロスの役割だ。
澤理事長は会見で「エコシステムには、アントプレナー(起業家)を次の段階へと教える人材育成、スタートアップ企業を国際的に発展させるインキュベーション(孵化)、産学連携や企業連携を推進するオープンイノベーションの三つの機能が必要だが、中之島クロスにはこうした機能がそろっている」と語った。また、同理事長は、ヘルスケア産業で集積地になっているマサチューセッツ州のボストンが理想地との考えを示した。
福島理事長も「中之島クロスは世界最先端の医療技術が重層的につながっている重要な場所。日本で最大の公立大学という利点を生かし、大阪から世界へ発信していきたい」と連携に期待を寄せた。








