2026.06.18 京セラの着脱式軽量太陽光発電、東京都などの支援事業に採択 低耐荷重屋根への普及に一手

軽量太陽光発電システム(イメージ)

 京セラが開発を進める着脱式軽量太陽光発電システムが、東京都と東京都環境公社が実施する「新エネルギー推進に係る技術開発支援事業」に採択された。

 開発を進めているのは、従来の太陽光発電システムでは設置が難しかった工場や倉庫などの低耐荷重屋根への導入を想定した、軽量で着脱可能な太陽光発電システム。

 同社は、今回の採択を機に、さらなる軽量化や信頼性向上に向けた技術開発を加速し、27年ごろに予定する東京都内での実証を通じ、実用化に向けた課題の抽出と解決を図りながら、東京都を起点に、全国の低耐荷重屋根への早期導入を目指す。

 合わせて、軽量太陽光パネルの廃棄量抑制、リユース・リサイクル推進を目的に、同社がこれまで培ってきた太陽光パネルの寿命予測技術を活用し、再生可能エネルギーの導入拡大と資源循環の両立にも取り組む。

 開発中の軽量太陽光発電システムは、低耐荷重屋根への設置に最適化され、システム重量、メンテナンス性、安全性、長期信頼性、出力、コストの観点から、総合的な性能向上を目指している。

 現在、デンソーとの実証実験を通じて、実際のスレート屋根における発電性能や設置方法に関する検証データを取得し、同社が重視する製品コンセプトの実現性を裏付けながら、量産化に向けた技術の高度化と最適化を進めている。

 低耐荷重屋根への設置にあたり、建物ごとの構造に応じた検討が不可欠のため、実証を通じて、構造解析や顧客との協議を踏まえた設計・導入プロセスの確立にも取り組んでいる。

 また、同社は長年にわたる太陽光発電システムの研究開発を通じ、太陽光パネルの長期信頼性設計・寿命予測技術「SoRelia(ソレリア)」を開発している。

 軽量太陽光パネルの開発でも、この技術を活用し、長期安定稼働やリユース・リサイクル推進につなげていく。

 新システムを開発する背景には、再生可能エネルギーの導入拡大が求められる一方、太陽光発電の設置可能な適地が年々減少していることがある。

 近年では、建物の屋根上など既存インフラを活用したオンサイトでの導入が注目されているが、建物の耐荷重制約により、従来型のガラスパネルを用いた太陽光発電システムの設置が難しいケースが多く、課題となっている。

 特に、工場や倉庫などの屋根の多くは軽量構造で、既存の太陽光パネルを設置できないことが、再生可能エネルギー導入拡大の大きな制約になっているという。

 これを解決するため、同社が開発実績のあるシリコン系太陽電池を用いながら、ガラスを使用しない構造や、施工技術を含むシステム全体の軽量化により、高い発電効率と信頼性を両立する新たな太陽光発電システムの開発を進めている。