2026.07.15 NECネッツエスアイ、IoT通信を自動最適化 NICTの委託研究に採択 国産RSP基盤の開発へ

 NECネッツエスアイは、IoT機器が通信状況に応じて最適な回線を自動で選択、切り替える次世代通信基盤の開発に着手した。災害や通信障害が発生した際も、安定して通信を継続できる環境の実現を目指す。情報通信研究機構(NICT)が公募した「革新的情報通信技術(Beyond 5G〈6G〉)基金事業」の新規委託研究に採択された。

 インフラや産業、防災分野では、場所や環境を問わずIoT機器の活用が広がっている。一方、多くの機器は特定の通信事業者の回線を利用しているため、時間帯や日付による電波強度の変化、通信事業者ごとの対応エリアの違いが課題となる。自然災害や通信障害で通信環境が不安定になれば、インフラや重要なサービスの運用に影響する可能性もある。

 研究では、端末に内蔵し、通信契約を書き換えられるeSIMを活用する。利用場所や通信状況に応じ、eSIMに登録された複数の通信事業者の通信プロファイルから、最適なものを自動で選び、切り替える技術を開発する。通信プロファイルは、通信事業者の回線情報や認証情報などをまとめた設定データを指す。

 併せて、国内の制度や運用要件に適合した国産RSP(Remote SIM Provisioning)基盤技術を開発する。RSPは、eSIMに格納する通信事業者の設定を遠隔から安全に配信、更新、切り替える仕組みを指す。通信キャリアをまたいで最適な回線を柔軟に選択し、平時と有事を問わず安定した通信品質を確保する基盤の構築を目指す。

 NECネッツエスアイは、研究成果を基にソリューションを開発し、IoT機器の最適な通信を支える次世代通信基盤技術の社会実装を目指す。サービスの提供を通じ、さまざまな社会課題の解決につなげる方針だ。