2026.08.31 【ソリューションプロバイダー特集】Dynabook 渋谷正彦代表取締役社長

AI PC需要を取り込み成長、ソリューション売り上げ倍増へ

 パソコン(PC)市場は、昨年度のWindows10特需の反動で需要の落ち込みが懸念されたが、お客さまの購買意欲は想定より力強い。AI(人工知能)の利活用が進む中、AI PCの引き合いも増えている。米国では出荷台数の約半分、国内でも既に2~3割がAI PCとなり、今後さらに普及する見通しだ。一方、中東情勢に起因する石油化学製品のコスト上昇や物流費への跳ね返りは、製品価格に影響を与える要因になっている。

 こうした中、当社の業績は過去2年連続で好調に推移し、売上高はこの5年間で約1800億円から約2800億円へ拡大した。ノートPCでは2年連続で国内シェア1位となっている。今年度の業績も堅調に推移している。新製品では5月に個人向け、6月に法人向けのAI PCを投入した。特に法人向けは、AI利活用を加速するため、AIの力を引き出す機能を強化した。

 今後は、成長の柱としてソリューション事業を大幅に強化する。現在約150億円の売上高を300億円規模へ倍増させる計画だ。

 生成AI導入支援サービスでは、お客さまの業務に合わせた最新のAIシステムを構築し、利活用を伴走型で支援する。現在はメモリーの需給逼迫ひっぱくでサーバーの納期が長期化している。初期段階はクラウド型で構築し、実機納入後にオンプレミス環境へ切り替える段階的な導入支援を進める。セキュリティーでは、サイバー攻撃の高度化に対応するソリューションを強化する。

 サービスでは、企業のIT端末を導入から運用、廃棄まで一括して担うLCM(ライフサイクルマネジメントサービス)が大きな支持を得ている。サービス体制を一段と強化し、今後はシャープのスマートフォンを加えたプラスワン提案も進める。

 累計出荷50万台超のドライブレコーダーを活用したテレマティクスサービスは、先進的なデータ活用ビジネスとして拡充する。

 これらの戦略の推進に向け、IT人材の育成、AIエンジニアの確保、社内のAI活用にも積極的に取り組む。

 当社の強みは、製造から販売、サポートまで自社で一気通貫に対応できることだ。この強みを生かし、お客さまに寄り添いながら、新たな価値創造に挑戦していく。