2026.10.14 NECと日本車両、鉄道車両のVRアプリ共同開発 設計の確認や保守・乗務員訓練を支援

 NECと日本車輌製造(日本車両)は13日、鉄道車両の3Dデータを活用し、設計内容の確認や鉄道事業者の業務を支援するVR(仮想現実)アプリケーションを共同開発したと発表した。実際の車両開発の設計レビューに適用しており、設計の効率化と品質向上につなげる。

 車両を仮想空間に再現し、設計者がVRゴーグルを使って構造や車内レイアウト、設備配置を実物に近い感覚で確認できる。乗客に見立てたマネキンも配置でき、試作車両や実機による検証に先立って設計内容を検討する。

 鉄道事業者と連携し、過去の検討事例などの情報もVR空間に表示する。設計レビューや事前検討の段階で過去の知見を参照し、設計品質の向上を図る。

 保守作業を想定したシミュレーションにも対応する。部品を保守作業で扱う単位ごとに動かし、工具の3Dモデルやマネキンを配置して作業性を確認できる。部品の重量や材質も表示し、作業手順の事前検討や教育・訓練、資材・部品調達の効率化を支援する。

 乗務員や清掃スタッフの教育・訓練にも活用できる。運転台の機器の取り扱いを確認するほか、仮想の乗客を配置して異常時対応や乗降介助、避難誘導などを訓練する。清掃作業の動線確認にも対応し、旅客サービスの品質向上につなげる。

 両社は今後、アプリケーションの機能強化を進め、将来は鉄道業界向けサービスとしての展開を目指す。アプリケーションは特許出願中。