2020.07.17 【半導体/エレクトロニクス商社特集】明光電子工場向けソリューションを拡充

十川 社長

 明光電子は、経営理念に「いつも時代の先頭に」「早く、広く、深く」「次代を築く誇り高い営業集団」を掲げている。

 十川正明社長は「スピードが速い、社会やエレクトロニクス業界の変化を誰よりも早くキャッチし、仕入れメーカーとも連携しながら、顧客に役立つ競争力のある新しい商材やソリューションを提供したい」と強調する。

 組込み技術や独自の商材で工場向けを中心に産業用ソリューションを拡充している。

 SIRC社の「SIRCセンサ」を活用し、既設の機械式メーターを後付けでIoT化できる「IoT角度センサユニット」の普及に取り組む。SIRCセンサはMRセンサー機能を持ち、計測対象物に張った磁石の回転を読み取り、アナログ角度データを出力する。BluetoothルーターによりPCやスマホで計測値を表示したり、LoRa無線を使いメーター監視などができる。

 SIRC社の電流モジュールを用いて三相モーターの各相の電流を非接触で計測。異常値を検出して故障を予知する。例えば、三相の一相が断線すると二相の電流が増加してモーターの焼損につながるので事前に異常を検知可能だ。

 サーキットデザイン社のLoRa変調方式429メガヘルツ特定小電力無線モジュール「SLR-429M」は様々な社会インフラに活用できる。同モジュールとルネサス製アナログ内蔵マイコンRL78/I1Eを組み合わせ、マンホールの状態監視・ひずみ計測を行うシステムを明光電子が独自開発した。マンホールのふたを閉めた状態で、マンホール内の様々な計測データを地上へダイレクト通信で送れる。

 家電・電子機器・産業機器に多くの実績があるITRON、T-KernelなどTRONリアルタイムOSの最新バージョン「μT-Kernel2.0」をベースにしたユーシーテクノロジー社のオープンIoTプラットフォーム「IoT-Engine」にも注力。IoT開発に必要なハード、ソフトがパッケージ化され、様々なIoTアプリケーションを簡単に作成できる。