各種買い替え需要獲得に注力

　4-6月を振り返ると、新型コロナの世界的な感染拡大による東京オリンピック・パラリンピックの延期、緊急事態宣言に伴う経済活動停止によって、家電業界にも大きな影響があった。

　当社においても、在宅勤務、時差出勤、営業活動自粛など初めての経験であった。また、中四国地区で予定されていた夏合展11会場も全て中止となって、多くの不安要素を含んだスタートとなった。

　この状況の中、家電ルートの4-6月の実績状況は、前年比プラスで伸長している。

　新型コロナ感染拡大の影響による合展中止、営業活動自粛などのマイナス要因と影響はあったが、チラシポスティング活動、はがきDM郵送、電話による営業活動など、新たな形態での提案活動に注力した。

　10年前の家電エコポイント特需の買い替え需要、キャッシュレス・ポイント5％還元事業の駆け込み需要を獲得できたことが前年比伸長につながった。

　機種的には冷蔵庫、エアコンで前年から大きく伸長。冷蔵庫は肉、魚を冷凍せず生のまま新鮮長持ちさせる氷点下ストッカーD A．I．機能搭載、真ん中野菜室の「MXシリーズ」、真ん中冷凍室の「WXシリーズ」が好調に推移した。

　エアコンは人工衛星「だいち2号」にも搭載された赤外線センサー技術を活用し、設置された家の住宅性能を学習、エアコンから出る気流や部屋の間取りも把握、さらに手先、足先の温度変化も見分け快適性向上を可能にするムーブアイmirA．I．＋を搭載した「ZXVシリーズ」がけん引した。

　巣ごもりに対応した省エネ性、快適性を重視した機種が好調に推移した。

　秋商戦に向けては新型コロナの感染状況に注視しつつ、エコキュート買い替え訪販キャンペーンを計画。他熱源への買い替え需要も獲得して前年比2桁伸長を目指す。

　また、BtoB向け施策として、業務用エアコン、施設用LED照明器具の買い替え促進キャンペーンも企画中。家電店と取引のある小売業店舗、小規模事務所に買い替え省エネ提案書を作成、買い替えによるコスト削減や機器の償却期間を具体的に提示し、買い替えにつなげる。

　年末には4K液晶テレビの集中拡販も計画する。延期となったオリ・パラ需要の早期獲得を狙う。