2020.08.11 【SMT/SMD特集】北陸電気工業MEMSセンサーなど成長分野の取り組み強化
容量式湿度センサー
北陸電気工業は、成長分野に向けチップ抵抗器、MEMSセンサーなどを展開。特に自動車、第5世代高速通信規格5G向けの取り組みを強化している。
同社は成長戦略として自動車分野での事業拡大に取り組んでいる。ADASや電動化をはじめとするCASEの進展に伴う搭載される部品点数の増加、高信頼性化のニーズを背景に引き続き、同分野での事業拡大に取り組む。また、5G、さらにはIoT関連を成長戦略として位置付け。超小型部品、高機能なMEMSセンサーなどの新製品開発で加速をつけている。
MEMSセンサーは小型品を充実化。以前から実績のある抵抗式湿度センサー、容量式湿度センサーに加え、大幅に応答性を改善させた世界最速の超高速応答タイプの容量式湿度センサーをラインアップに加えた。応答時間は既存品の10秒程度から1秒以内にまで短縮させており、水分の透水性の向上で、信頼性の改善も実現している。エアコンや冷蔵庫だけでなく、車載や医療機器分野への用途を提案している。
このほか、気圧センサーは、2.5ミリ角×0.7ミリサイズまで小型低背化。定格圧力は50-110kPa。フォースセンサーでは、2.2ミリ角×1.8ミリサイズの超小型タイプを商品化している。耐久性に優れ、微小荷重を高感度、高精度で検知することが可能。非接触温度センサーは、2.2ミリ角×0.9ミリサイズまで小型化を実現した。
チップ抵抗器は、車載向けを成長戦略として高付加価値製品を提案。エンジンの制御回路向けにサージ耐性、耐パルス性に優れた耐サージ高電力チップ抵抗器、はんだ接合性に優れた長辺電極チップ抵抗器などが代表的。
耐サージ高電力チップ抵抗器は、特殊な保護材料、構造を採用することで、サージ耐圧、耐パルス性に優れたチップ抵抗器。
このほか、環境対応に配慮した耐硫化特性に優れた耐硫化チップ抵抗器、電流検出用の低抵抗チップ抵抗器などを用意する。
5GやIoT関連向けとしては、寸法安定性の高い0402サイズ、0603サイズといった超小型チップ抵抗器やチップヒューズなどの拡販を目指す。