2020.09.18 【ASEAN特集】たけびし ローカル企業の深耕をさらに拡大

谷松 MD

 たけびしタイランドは14年に設立し、年を重ねるごとに実績を高めてきた。毎年過去最高の実績を積み重ね、今年度1-3月は過去にないペースで売上げを伸ばしたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響でビジネスが停滞。今後は深耕してきたローカル企業のさらなる拡大を目指す。

 同社はFAコンポーネント、FAシステム、産業メカトロニクス、電子デバイスの4ビジネスが主軸。昨年度はロボット、FA向けのビジネスを展開するFAコンポーネントが前年比の1.2倍で伸長した。「FAコンポーネントは重点取り組みだったが、1-3月に入ってもこの勢いが続き、過去にないペースで売上げが伸びた」(谷松恒佑MD=マネージングディレクター)という。

 FAコンポーネントは、これまで地元のローカル企業の新規開拓を行い、順調に拡大。取引企業は200社まで拡大した。また、二次代理店の開拓も進め、実績を高めた。

 ただ、4-6月は新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、全てのビジネスが停滞。設備投資のマインドもストップし、伸び続けていたFAコンポーネントもロックダウンと共に停滞した。一方で、7-8月に底打ち感があり景況が回復しつつあるという。ただ、この先も不透明感が続くものと予測する。

 同社では新型コロナ前の水準に戻った時のことを想定し、過去にないほどの新規開拓を行っている。また、戻りつつある電子デバイスのビジネスをコロナ前の実績以上に伸す目標を立てた。

 新規開拓は、地元のローカル企業を中心に200社開拓してきた実績をベースに動く。今後、800社の新規開拓企業リストを作成し、顧客化を目指す。「将来的には取引先を300-400社に拡大したい」(谷松MD)。

 電子デバイスのビジネスの拡大は地元企業のものづくりがコロナ前の水準に戻り、ビジネスが止まっていた反動も含めて、21年度はこれまで以上に伸びると予測。「ロックダウンしていた反動も見越し、弾みをつける」(谷松MD)。実績は22年度に売上げを現状のプラス5億円を目指す。