2020.11.06 NTTドコモ九州支社対話型AI自動運転車いすの実用化を推進
5Gを活用して自動運転車いすの実用化を推進
5G活用し遠隔操縦で安全安心
【福岡】NTTドコモ九州支社(福岡市中央区)は5日、久留米工業大学(福岡県久留米市、今泉勝己学長)が開発した自律走行で目的地まで案内する対話型AI自動運転車いす「パートナーモビリティ」の実用化に向けた発表を行った。同社の5Gを活用した高精細な映像伝達や遠隔操縦によって自動運転を補助する「リモート手助け」機能を紹介した。
同大学は高齢者や障がい者の社会参画を推進するため、17年から全国各地でパートナーモビリティの実証実験を行い、18年からドコモとも連携を開始した。実験の結果、人混みや障害物で自己位置認識が難しい場所や、デジタルマップが存在しない場所で動けなくなるなどの課題を発見。リモート手助けによる遠隔操作やテレビ電話で緊急時に支援することで解決を図る。
リモート手助けは、ドコモオープンイノベーションクラウド(dOIC)に映像を伝送する際、インターネットを経由しないため高セキュリティを確保できる。
また、エッジAI対応5GデバイスのAI処理機能を用いることで、映り込む人の顔にぼかしを加えた状態で転送できるなどプライバシー保護機能も充実する。画像認識による障害物検知もできる。
今後は実用化に向けて、21年にリモート手助けの技術検証を行うほか、21年以降は5Gエリアにおけるフィールド検証も予定している。
齋藤武九州支社長は「地域の課題を当社の技術で解決し、ハンディキャップを持つ人々の生活をより良くしたい」と語った。