2020.11.13 DK-Powerが吹田市環境表彰を受ける創エネ事業で環境貢献

吹田市環境表彰式の様子

 ダイキン工業のグループ会社・DK-Power(大阪府吹田市、松浦哲哉社長)が、令和2年度大阪府吹田市環境表彰を受けた。

 DK-Powerは、17年にダイキン工業の技術開発拠点テクノロジー・イノベーションセンターの研究開発テーマの事業化によって生まれた初めてのスタートアップ企業。ダイキン工業が空調、油圧機器の開発で培った省エネ技術を応用して開発したマイクロ水力発電システムを、主に自治体が保有する水道施設に設置して発電する創エネ事業を展開している。

 吹田市環境表彰は、同市において環境の保全と創造に資する推進活動の普及・向上を目的とした取り組みを計画的に実践し、環境分野で功労があった個人や団体、事業所などを表彰している。今回の表彰では、DK-Powerの佐井寺配水場におけるマイクロ水力発電事業の環境貢献実績が認められた。

 同マイクロ水力発電所では、上流の浄水池から佐井寺配水場へ受水する際に発生する余剰エネルギーを活用し、発電している。19年11月1日の発電開始から約1年間で一般家庭約57軒分に相当する170MW時を超える電力を生み出した。

 現在、DK-Powerは全国20カ所以上の水道施設でマイクロ水力発電事業を展開しており、年間発電量で一般家庭約1110軒分に相当する3300MW時の電力を生み出している。水流を電気へと転換する発電の過程でCO₂が一切排出されることなく創エネができるため、環境意識が高い多くの自治体から好評を得ている。

 マイクロ水力発電システムは、既にある水流を利用するため、大規模な施設開発をすることなく、各自治体の水道施設に設置するだけで導入ができ、エネルギーの地産地消を可能にする。また、設置・管理・運用はDK-Powerが担うため、自治体は新たな設置コストをかけずに水流と設置場所の賃貸料を得ることができる。