2021.03.03 【スマートエネルギー総合特集】ポニー電機〈紙上参加〉独立運転用正弦波インバータを開発

独立運転用正弦波インバータ

顧客ニーズに合わせカスタムが可能

 ポニー電機は高周波トランス、リアクトル、電源トランスなど、各種コイルの設計・製造を行う専業メーカー。高い技術力と豊富な専門知識を持ち、幅広い産業分野に向けた製品供給を行っている。

 同社は長年培ってきたトランス、リアクトルなどの設計・製造のノウハウを生かして、パワーエレクトロニクスの受託開発を07年から事業として立ち上げた。現在では、小型風力発電向けパワーコンディショナやEV用急速充電器、ワイヤレス給電などの引き合いが増えている。

 環境配慮型社会の実現に向けて、再生可能エネルギーやEV関連の需要が高まる中、同社は独立運転用正弦波インバータの開発を行った。

 系統から離れたグリッドで、太陽光発電や風力発電のエネルギーをバッテリに蓄積して正弦波出力を供給する。三相10kVA、単相10kVAをつくり、並列運転で容量アップすることも可能。カスタム対応で顧客ニーズに合わせた通信機能も対応している。

 独立型ではありながら系統連携可能な仕様があり、バッテリの充放電も可能。正弦波インバータはモーター制御をはじめ、整流器負荷など負荷によって容量や特性が大きく異なる。同社では顧客の負荷仕様に合わせて、柔軟に提案していく。

 そのほか、SiCやGaNなど次世代パワーデバイスの高周波スイッチングに対応した大型カスタム絶縁トランス(20k-100kW)も開発している。

 50キロ-500キロヘルツ程度で、顧客ニーズに合わせたトランスをカスタムで設計・試作する。コア損失やフリンジングによる過電流損失などへの対策経験と技術で具現化する。

 コイルもリッツ線、エッジワイズ方式、クレスト方式、プレーナー方式、基板方式など様々に対応している。