2019.11.04 TADがパワーアンプ2モデル投入 機能美と至高の音追求
パワーアンプの旗艦モデル「TAD-M700」
TAD(テクニカル オーディオ デバイセズ ラボラトリーズ)は、ハイエンドReferenceシリーズのパワーアンプ「TAD-M700」(320万円)と「TAD-M700S」(390万円)の2モデルを12月上旬に発売する。
M700Sは2チャンネル仕様。M700は入力から出力まで完全に独立したアンプをバランス接続したBTL方式を採用。正負電源を対称としたのをはじめ、全ての電源回路を独立設計にした。さらに構造面では電源トランスの配置や基板パターン構成に加え、配線長まで対称性を重視したデュアルモノ構成を採用。音の情報量や力感、空間表現力を向上させる「アジャスタブルスパイク」と、可聴帯域からの共振振動を抑制する安定した新構造「ワイドトレッドシャーシ」を新たに開発した。
さらに2基トータル2.8kVAの超大型電源トランスや、大容量のオリジナル電解コンデンサ(3万3000μF)を4基使用し、ハイパワーならではのスピード感あふれるダイナミックでしなやかな音を再現している。
[主な仕様]▽定格出力(1キロヘルツ)=M700が4Ω 700W、8Ω 350W。M700Sが4Ω 350W、8Ω 175W▽定格歪率=0.005%以下▽S/N比=125デシベル以上▽利得=29.5デシベル▽外形寸法=幅516×高さ296×奥行き622ミリメートル(両モデル共通)▽質量=M700が74.5キログラム。M700Sが75.5キログラム。
TADの永畑純社長は、パワーアンプ2モデルの発売について「好評を得ているM600を提案したのは09年、ちょうど10年が経過した。モデルチェンジした新製品M700は『継承と深化』をテーマに開発した」と話した上で、「TADは基本に忠実な技術こそ本物の技術である、というコンセプトを掲げている。M600の発売以来蓄積してきた技術ノウハウを注入し、開発したのが新フラグシップM700である。そのハンドクラフトの機能美と至高の音を追求した完成度の高さは所有する喜び、聴く喜びを併せ持つ。愛好者の要望にモノラル仕様とBi-Ampモード搭載の2チャンネル仕様との2モデル提案で応える」と語った。