2021.07.29 【半導体/エレ商社特集】エム・アールエフ特徴を生かしたカスタマーサービス

佐伯 社長

 エム・アールエフ(M・RF、佐伯裕昭社長)は、高周波部品・機器の販売とコンサルタントを事業目的とする高周波の専門商社で、特徴を生かしたカスタマーサービスには定評がある。

 同社は、米国の高周波デバイス専門メーカー、ミニサーキット社(ニューヨーク州)製の、LTCCテクノロジーを利用した準ミリ波5G向けバンドパスフィルター、バラン、カプラーなどの販売に注力している。

 ミニサーキットは、LTCC製品の品ぞろえを充実させており、フィルターでは、準ミリ波5G向けバンドパスフィルター「BFHK-2802+」の出荷を開始した。5G n257バンドに対応。同社は、フィルターの対応周波数の多さでユーザーから好評を得ている。LTCCフィルターのサイズは、0202から1206まで。5G関連での引き合いも増加している。

 同社はLTCCフィルターに加え、LTCCテクノロジーを利用したデバイスの品ぞろえ拡充に努めており、分配・合成器(SCN・SCGシリーズ)、バラン(NCS・TNCシリーズ)、カプラー(DCWシリーズ)などを拡充中。LTCCテクノロジーを利用したバランやカプラーは、従来の巻線タイプと比べ、サイズやコスト面で優位性を持つ。さらに、LTCCテクノロジーを活用したパワースプリッターの開発も進めている。

 ミニサーキットは、新たにハイパワーアンプの展開も強化しており、「ハイパワーソリッドステートアンプリファイヤー」のサンプル展開を開始している。同社のハイパワーソリッドステートアンプは、通常のマグネトロンタイプと比較し、小型・省電力などのメリットがあり、かつ低価格も実現した。周波数帯域をピンポイントで設定できるため、装置の調整が容易。対象用途は、プラズマ表面処理装置やケミカルリアクターなど。

 ミニサーキットは、1968年設立の高周波部品の老舗メーカー。世界15拠点(開発センター、工場、セールスオフィス)を展開し、27製品群、1万種類以上の製品を有している。エム・アールエフは、同社の国内代理店として、高い販売実績を持つ。