2021.08.02 【インダクター・コイル特集】東京ウエルズ外観検査装置、微小化対応など推進

「MMxH」シリーズのTWA-MMVH

 東京ウエルズは、個別半導体、LCRなど受動電子部品向けの端子塗布機、測定検査機、テーピング機メーカー。ネットワーク接続機器に必要とされる電子部品の微小化傾向が増々加速する中で、約5年前から本格的に事業化した外観検査装置も微小化に対応するとともに、新開発の人工知能(AI)機能搭載モデルの開発と異形部品向けモデルの市場投入を推し進めている。

 外観検査装置TWA-4101はコンデンサー、インダクター、抵抗チップなどの外観不良品を、画像検査を駆使して前後、上下、左右、全6面を検査するもので、特に積層セラミックコンデンサー用外観検査装置としてこれまで数多くの出荷実績がある。

 既存の検査アルゴリズムに、ディープラーニング(深層学習)検査アルゴリズムを搭載したハイブリッド検査システムを製品化し、従来高度な専門知識と長い習熟期間が必要であった検査アルゴリズム作成業務の簡素化と、検査精度向上による過剰検出品(本来であれば良品である個体の不良品判定率=オーバーキル)の低減効果が期待されている。

 高速テーピング機TWA-6600シリーズはコンデンサー、積層・薄膜インダクター、ビーズ、巻き線インダクターなど豊富なラインアップをそろえる。測定テーピング工程の前後の設備も充実している。コモンモードチョークコイル用の電極塗布機TWA-1000AG、オートリールチェンジャーTWA-6310などをラインアップしている。

 電子部品の微小化トレンドに対応した検査機器の開発を加速し、高品質化などの旺盛な検査需要増に応えるべく、画像処理・搬送技術を応用した「MMxH」シリーズで新たな事業拡大に取り組んでいる。

 同シリーズは、異形部品や中サイズ以上のデバイスと部品を対象にしており、機械の各部の構成ユニットをモジュール化することで、さまざまなサイズや形状の電子部品の検査ニーズに柔軟な構成変更で対応可能にする。搬送の中心部にノズル搬送を採用しており、構成ユニットのモジュール化と、さまざまな形状の部品への対応を両立する。