2021.08.18 【コネクター総合特集】車載や5G向けなど開発重点新規事業の創出も活発化

 コネクターメーカー各社は、IT・エレクトロニクス技術の高度化や将来のニーズに対応した新製品・新技術開発に一段と力を注いでいる。

 業界の技術変化の速度が速まり、技術要求が一層高度化する中、各社は最先端の基盤技術を活用した高付加価値製品の開発に磨きをかける。

 分野別では、スマートフォンやタブレット端末、ウエアラブル端末などの高機能モバイル機器、自動車/車載電装機器、各種産業機器・装置などに照準を合わせた技術開発が盛ん。加えて、医療/介護/ヘルスケア関連やロボット、環境/エネルギー関連、高精細画像システム、高速大容量通信インフラといった分野へのR&Dやグローバルマーケティングに力が注がれる。

 特に最近はADAS/自動運転技術の高度化や車の電動化に対応する車載用コネクターや、第5世代移動通信規格5G対応端末向けの超小型・高性能コネクターや新世代インターフェース用コネクター、産業機器向けの大容量高速伝送対応コネクターや大電流対応コネクターなどの開発に重点が置かれている。

 各社は市場ニーズである小型・薄型・省スペース化や高信頼性、高周波・高速伝送対応、ノイズ対策、高耐圧・大電流対応、安全性向上などに寄与する新製品・新技術開発を加速させる。技術のブレークスル-に向け、コネクター用素材の見直しなども進む。

 持続的な成長のための新規事業創出への取り組みも活発化。中長期での新たな需要創出や販路拡大などを視野に、産学連携活動やM&A/アライアンス戦略にも注力する。