2021.08.31 【ソリューションプロバイダー特集】OSK 橋倉浩社長

橋倉 社長

「二刀流」クラウドでDXを強化

 15年にわたり社業を発展させてきた宇佐美愼治前社長から4月にバトンを引き継いだ。

 従来の戦略を引き継ぎつつ、営業本部を立ち上げるなど組織を改編し、若いメンバーでスタートした。大塚商会グループのソフト開発関連の中核企業として連携を深めたい。

 販売や会計を中心とする基幹業務システム「SMILE(スマイル)」と、ドキュメントやスケジュール管理などを扱う情報系パッケージ製品情報系システム「eValue(イーバリュー)」を融合させた主力の基幹情報システム「SMILE(スマイル)V」シリーズの開発と販売に力を入れる。

 昨年から続く新型コロナウイルス感染拡大でリモートワークの導入が広がり、クラウドサービスへのシフトが進んだ。昨年7月に発売したクラウド版の「イーバリューVエアー」は、テレワーク需要の受け皿となった。

 今年7月からは主力のスマイルVをクラウド化した「スマイルVエアー」も提供する。オンプレミス(自社運用)と同じく基幹系と情報系システムを同一基盤で連携できる「二刀流」のクラウドサービスとして、大企業から中小企業まで幅広くデジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル変革)を支援する。

 21年後半もコロナ禍で不透明感が漂うが、テレワークの定着でさらにDXが加速するとみている。ここからが本当の勝負で二刀流クラウドの市場投入を強化する。

 8月20日には見積もりから発注までトータル管理できる建設業向け管理システム「スマイルVパワー見積」の新バージョンを発売し、建設業のDXを後押しする。

 受託開発では、ローコード開発を強化する。超高速開発ができるツール「ジェネクサス」を活用して短期間での開発を進めている。

 他社連携では、クラウドサービスを展開する他社とのAPI連携開発パートナー制度を6月に創設した。パートナー企業のノウハウと、スマイルVを組み合わせた連携ソリューションを開発し、顧客システムのデジタル化を加速させたい。