2021.09.03 【ITU協会創立50周年特集】50周年記念式典に寄せて山川鉃郎理事長

山川 理事長

ICTがSDGs実現に貢献

 日本ITU協会は、1971年9月に国際電気通信連合(ITU)の活動への協力などを目的として、財団法人として創立され、今年創立50周年を迎えることができました。これもひとえに半世紀の長きにわたって当協会を支えていただいた総務省、賛助会員各位や職員の皆さまなど多くの関係者のおかげです。この機会に改めて深く感謝申し上げます。

 感染拡大が続く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって生活は大きく変わり、テレワークやテレビ会議、オンライン授業などICT(情報通信技術)を活用したライフスタイルが急速に普及しました。デジタルトランスフォーメーションの進展によってICTは今後より一層重要な社会基盤となり、持続可能な地球環境や国際社会の構築そして人類共通の目標であるSDGsの実現に大きく貢献していくでしょう。当然ながら、周波数の分配や電気通信技術の標準化、開発途上国における電気通信分野の開発支援などの活動を行うITUの活動はますます重要になっていくと考えられます。

 5Gさらには6Gの実現に向けたIMT用周波数の拡大やIoTのセキュリティー管理、さらには量子通信の実現に向けた量子鍵配送(QKD)技術の標準化など、ITUを舞台に検討しなければならない戦略的に重要な課題は山積し、世界は感染拡大の中でも着実に動いています。当協会も、ITUを重要な戦略の場とお考えの皆さまの期待に応えるべく、より一層努力していきます。

 今後とも皆さまのご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。なお、創立50周年に当たり、趙厚麟ITU事務総局長から感謝状が贈られておりますことをご紹介いたします。