2021.09.14 「重い水蒸気」観測して予報精度アップ東大の研究者ら 世界初実証

 水の同位体に着目し、衛星からのリモートセンシングで、天気予報の精度をアップさせる。そんな研究に成功したと、東大が14日、発表した。世界で初の取り組みという。

 自然界の水には、重水素を含む「重い水」などが一定割合で含まれる。今回の研究は、大気中の水蒸気同位体比(同位体の割合)のデータを、衛星のセンシング技術などを活用して収集・分析。モデル推定などと組み合わせる。近年問題になっている線状降水帯などの予測精度向上にもつながる可能性がある。

 気象の予報精度向上を巡っては、センシング技術や分光技術など、エレクトロニクス関連企業の関わりも深く、「日本の技術力が貢献できる可能性が高い」と芳村圭教授は言う。
(15日付電波新聞で詳報します)