2021.09.17 多摩市のワクチン接種予約でIT企業が一役インテック、一元管理システム導入

多摩市のワクチン接種予約サイトを閲覧している様子(提供=インテック)

 新型コロナウイルスワクチン接種をデジタル技術で円滑化する取り組みで、IT企業が一役買っている。TISインテックグループでシステム開発を手掛けるインテック(富山市)が、東京都多摩市に住民の接種予約から接種実績の報告までを一元的に管理するシステムを導入した。

 緑豊かな学生の街で知られる多摩市はインテックとの間で昨年8月、ICT(情報通信技術)による地域サービスの向上に向けた連携協定を締結。その一環で今回、自治体と住民、医療機関が共同利用できる「ワクチン接種事業支援システム」を導入し運用を始めた。

 多彩な予約手段を採用し、顧客からの問い合わせを受けるコールセンターに人工知能(AI)も取り入れた。不特定多数が共同利用できるサービス「パブリッククラウド」を生かし、アクセスの集中にも柔軟に対応できるようにした。

 住民が電話やウェブで接種の予約状況を確かめ申し込むと、予約データが即座に接種システムと連携。システムで接種の予約状況や実績を一元管理する。さらに、国の接種記録システムとも連携できるようにした。

 市内の各医療機関の多くは電話予約で、通常の診療業務に支障を来す懸念があった。多摩市医師会は、システム導入で「個別に電話予約を受け付ける必要がなく、通常業務に集中できる」と評価している。
(詳細は21日付、電波新聞・情報通信面、電波新聞デジタルに掲載します)