2021.09.21 山梨・富士吉田に水素発電所新電力 イーレックスが22年3月に稼働

 国内初となる水素発電所を建設する新電力大手のイーレックスが16日、具体的な計画を公表した。山梨県富士吉田市に「富士吉田水素発電所」を建設する。発電容量は360kWで、2022年3月下旬に営業運転を始める予定だ。

 建設するのは同市山間部にある敷地約225平方メートル。事業費は3億円。イーレックスが、水素の製造・販売を手掛けるベンチャー、ハイドロゲンテクノロジー(東京都中央区)が製造した水素供給を受けて発電する。

 発電容量のうち10kW分は設備での自家消費に充て、残りの電力を販売する計画。水素発電は、発電段階で二酸化炭素(CO₂)を排出しないため注目されており、商業化される水素専焼の発電所は国内で初めてとなる。

 同日、起工式が現地で開かれ、イーレックスの本名均社長らが出席した。今後、敷地の整備などが行われ、11月に発電設備の工事に着手する。イーレックスでは、今回の結果を基に、出力数万kW程度の本格的な大型発電所の建設を目指している。