2021.09.22 【関西エレクトロニクス産業特集】ロボットコロナ禍で中小企業の導入が進む

関西ロボットワールド2021 サービスロボット展示場

国際フロンティア産業メッセ2021のロボット・AI・IoTソーン国際フロンティア産業メッセ2021のロボット・AI・IoTソーン

 関西でも少子高齢化、人手不足、働き方改革、競争力強化に、コロナ禍での非接触対応が加わり、ロボット導入の動きがこれまで以上に高まっている。

 従来の自動車や電機メーカーなどの大手企業だけでなく、中堅・中小企業で成長ドライブとして人工知能(AI)、IoTとともに、ロボットの導入が進んでいる。

 8月26、27の2日間、インテックス大阪(大阪市住之江区)で開催された「関西ロボットワールド2021」、9月2、3日の2日間、神戸国際展示場(神戸市中央区)で開かれた「国際フロンティア産業メッセ2021」には、関西一円から各業種の中堅・中小企業がロボットの最新技術、製品・システムの情報を求めて来場した。

 関西ロボットワールド2021は、昨年、新型コロナウイルスの影響で中止となり、今年も6月の開催予定を2カ月余り延期して開催にこぎつけた。第5回サービスロボット展、第4回産業ロボット展、第2回次世代モビリティ展の3展を、第5回サービスロボット展と第4回産業ロボット展の2展に絞った変則開催だったが、2日間で7737人が来場した。目標の1万人には届かなかったが、会場では活発な情報交換が行われ、期間中、3会場で行ったロボット、オープンイノベーション専門セミナーも1セミナーを除き予定通り実施し、最新情報を発信した。

 国際フロンティア産業メッセは、予定通りリアルで開催。昨年より51社40小間多い368社が420小間を出展。環境・エネルギー/ロボット・AI・IoT/健康・医療/ライフスタイル/ICT・クラウド/電気・電子/ものづくり/航空・宇宙/地域振興・地場産業/グループ出展/産学連携・支援機関の11ゾーンに分けて最新の技術、製品、システムを紹介。2日間で昨年より約3000人少ない約7100人が来場した。水素エネルギー、カーボンニュートラル、2025大阪・関西万博、子どもの可能性をテーマにした基調講演、特別講演もほぼ満席だった。

 関西ロボットワールド2021の産業ロボット展には、ハイウィン、HILLTOP、JRC、新明和工業、サンエテック、エヌアイシ・オートテック、スギノマシンが新製品を紹介。九工大・産総研は、3個の球駆動式全方向移動装置技術の試作機を走行させて紹介。FA・ロボットシステムインテグレータ協会はロボットシステムの利活用を紹介した。

 サービスロボット展では、同ロボットの社会実装を支援するRobizyが会員のTHKのロボットを実演展示。アークは配膳ロボットを、アスラテックは、香港の自律走行ロボットを展示。吉忠マネキンは、新事業のヒューマノイド型ロボットの外装ビジネスを訴求。ジャトーは、エレベータ連携サービスロボットをホテル向けに提案。梅田電機は、3D画像処理システム技術を紹介した。

 国際フロンティア産業メッセ2021のロボット・AI・IoTゾーンでは、ユニテックがコンベアー付き運搬台車を使ったトレー供給システムを実演展示。旭光電機は、新製品の設備稼働率が計測できるセンサ-ユニット、ゲートウエイユニットを出品。ミラテクドローンは、東光鉄工の農業散布用ドローンを出品。テクノア、ものレボ、バリューテクノロジーは生産管理ソフトを展示した。